「不等辺五角形」 at メゾンカイザー

 ツキ子、50代。

今月から新しい仕事先で働き始めてバタバタしていた為、初めて書いた読書ブログから、かなりの時間が経過していて驚いた・・・

もう少し生活が落ち着いてきたら、転職するまでの怒濤の半年間についてのブログも書いてみたいと思う。

 

~カフェのお供本~

「不等辺五角形」

(著者:貫井徳郎 出版社:東京創元社)

 

〈あらすじ〉

インターナショナルスクールで出会った20年来の幼馴染みの5人。

人の気持ちに鈍感だが、おおらかな性格の重成、親が事業で成功した裕福な家庭の聡也、勝ち気で美人な雛乃、ストレートに物言う夏澄、そして周りに気を使い、あまり自分の感情を表に出さない梨愛。

性格がまるで異なる5人の緩やかな結び付きは、大人になった今でも続いていた。

 

重成のウガンダへの海外赴任が決まり、出発前に全員揃って聡也の両親の別荘に集まったのだが、そこで雛乃が殺されてしまう。

犯人は幼馴染みのメンバーの一人である梨愛だった。

 

物語は梨愛が雛乃を殺害する事件が起きた後、重成、聡也、夏澄が一人ずつ弁護士に証言するという形で進んでいく。

タイトルでもある「不等辺五角形」の様な関係の5人の心情が複雑に絡まり合い、語る者の視点によって変わる各々の印象や人間性。

梨愛が雛乃を殺した理由は果たして何だったのか?

 

〈感想〉

貫井徳郎さんの書く、最後の最後まで先の読めない展開と、驚愕の結末が用意されている小説は昔から好きだった。

この作品に関しては、一度読んだだけでは理解が追いつかず、読み返さないとならなかった。

 

ストーリーは雛乃が梨愛に殺害された後から始まり、幼馴染みのメンバーが弁護士(弁護士は一切口を挟まない)に対して一人ずつ自分視点で質問に答えていく形で進んでいく。

ここで私は著者の罠?に完全にハマって混乱してしまった。

 

雛乃殺害の犯人は梨愛。

既にこの事件の犯人は冒頭で判明しているのだが、重成、聡也、夏澄の各々の証言、それを語る者によって真実と思う事が違う為、読み進めていけばいくほど彼女の殺害に至った動機がわからなくなるのだ。

 

タイトルの「不等辺五角形」は、そうした彼らの関係性を表す表現で、5人の仲が全員同じくらい良いというワケではなく、相手に感じる親しみの度合いや距離感が、まるで一辺の長さが異なる「不等辺」の様なもの、歪な図形の形をしているのだ。

どんなに幼い頃からお互いを知っていても、表面的に見える部分は相手の一面であり、その人の奥底にある感情や人間性まで読み取ることは不可能。

私は、どうにかして幼馴染みのメンバーの証言から梨愛の殺害動機を探そうとしたが、それがなかなか見えてこない。

最初から著者の仕掛けた罠にハマり、最後まで話の世界に引き込まれた。

 

評価:★★★★☆

 

イチジクのパンとアイスコーヒー

本日は海浜幕張のメゾンカイザー

海浜幕張に用事があり、別にカフェに入るつもりが、道に迷って見つけられず、たまたま見つけたメゾンカイザーにふらっと立ち寄ってみた。

店内は狭いが、おしゃれで落ち着いた雰囲気。

平日の16時近い時間帯にも関わらず、比較的人がいた。

 

迷いに迷ってイチジクのパンとアイスコーヒーをチョイス。

パンは程良く噛み応えがあって、ほんのりイチジクの甘さが口に広がる。

 

この小説の醸し出すほの暗いイメージと、店内の健全な雰囲気はマッチしてはいなかったが(笑)、小腹も満たせて大満足。

 

 

 

久々にゆっくりと本を読むことが出来た日だった。

転職してから毎日新しい仕事を覚えるのに必死で、休みの日でも気持ちが落ち着かなかったが、「このままじゃストレスで倒れる!」と頭から無理矢理仕事を追い出す。

束の間でも、どっぷりと小説の世界に浸れるなんて贅沢な時間だ。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。